ナチュラル精製、ウォッシュト精製て何?

コーヒーの銘柄に書いてある、ナチュラル精製、ウォッシュト精製の言葉。

他にもハニー精製やスマトラ式、アナエロビック精製などなど。

全部、コーヒーを収穫した後に行う生豆を乾燥させるまでの工程の名称を指します。

詳しく書くと長くなるので、かみ砕いて説明いたします。

まず、コーヒー豆は、コーヒーノキという植物の実の種を焙煎して作ります。

収穫時の写真はこんな感じです。

ほとんどのコーヒーは熟すと赤くなるため、コーヒーチェリーと呼ばれています。
品種によっては完熟の色が黄色やオレンジのものも。




精製について早速紹介していきたいと思います。

ナチュラル精製(乾燥式、非水洗式)

熟したチェリーの果肉を付けたまま乾燥させる精製方法をナチュラル精製(乾燥式、非水洗式)と呼びます。果肉の風味が種にも影響するのか、フルーティな果実感を感じられるものが多いです。

パルプトナチュラル(半水洗式)≒ ハニー精製

果肉は取り除き、種の周りのヌメヌメした部分(ミューシレージ)をつけたまま乾燥させる精製方法をパルプトナチュラル(半水洗式)と呼びます。
ナチュラル精製ほどではありませんがほんのりと甘い果実感が感じられるものが多いです。

主にブラジルで使用される精製方法で、コスタリカなどで使用されるハニー精製というのもほぼ似たようなものと捉えて問題ないかと存じます。
近年コスタリカではハニー精製の中でもミューシレージの除去率で細かく区別しているものがあります。
ウォッシュト<<ホワイトハニー(WH)<<イエローハニー(YH)<<レッドハニー(RH)<<ブラックハニー(BH)<<ナチュラルというイメージで、ホワイトハニーがウォッシュト精製に近く、ブラックハニーがナチュラル精製に近いとされています。

ウォッシュト(水洗式)

果肉を取り除き、ぬめりも水を使い除去してから乾燥させる精製方法をウォッシュト(水洗式)と呼びます。
クリーンな味わいが特徴で、すっきりときれいな酸質になることが多いです。

スマトラ式

名前にある通り、主にインドネシアのスマトラで使われる精製方法です。
果肉とぬめりを除去し、一度乾燥させます。
ウォッシュトと違うのは完全に乾燥する前の生乾きの状態で、パーチメントという硬い被覆物を脱穀することです。
こうすると乾燥にかける時間が少なく済むので、雨の多い場所での精製に向いています。

この精製方法はスパイシーさやハーブ感、エキゾチックな風味を感じさせることもあり、他の精製方法にはない独特な味わいのファンも多いです。